今週の松竹梅第558号「ねんきんネットで年金試算にはまってます!③」
ビジネスに役立つ!税務最新情報【今週の松竹梅】
配信日:2024年2月26日
先週末に、日経平均株価が新高値を更新しました。長年続いたデフレ、円安でGDPはドイツに抜かれて世界4位に転落したばかりですが、新NISA期待で、海外マネーが大量に流入したようです。株価だけでなく、金、仮想通貨、都市部不動産など、投資商品が何もかも急上昇してます。経営者としては、金利動向が心配ですね。
【今週の松】 「年金受給開始年齢を75歳まで遅らせる?」
ねんきんネットを使った私の年金見込みを、前回大公開しました。今週は、このテーマ最終回として、ギリギリ繰り延べた場合の試算を公開します。設定としては、すべての年金受給を75歳まで繰り延べた場合の受給見込額試算です。スマホの場合は、マイナポータルからログインして、「年金」をクリックして、さらに「ねんきんネット」をクリック、「年金額試算する」をクリックします。ここまできたら、「職業設定の確認」を入力後、「受給開始年齢を変更する」で、「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」両方とも75歳で設定しました。
【今週の竹】 「試算結果公開!」
前回公開したのは、65歳を受給開始に設定した試算でした。今回の試算は、75歳まで受給開始を繰り延べた試算です。結果は、老齢基礎年金が、999,580円(543,250円)、老齢厚生年金が、457,039円(306,172円)、基金代行部分が、239,314円(239,314円)でした。カッコ書きは、65歳パターンです。3行目の基金代行部分は、原則として繰り延べができないので、試算見込み上は同額になります。つまり、繰り延べてはいけない早く受給すべき年金です。
【今週の梅】 「受給を遅らせるか?各人によって答えは違う!」
さて、試算結果を見ると、老齢基礎年金は10年繰り延べで受給額が84%増えています。老齢厚生年金はそうでもないですね。私は、小規模企業共済を65歳で解約して、一部を一時受取(退職所得扱い)、残りを10年分割(公的年金扱い)で受け取るつもりです。とすると、公的年金控除(110万円まで非課税)を効率よく使えるので、10年繰り延べを選択するつもりです。このあたりは、各人の事情や考え方でかなり変わってくるので、「繰り延べはお得なのか?」を考える前に、自分はこの先どう生きるのか?を考える方が重要です。
【松ちゃんの独り言】 「1989年の株価ピークが人生の分岐点に」
私のプロフィールを改めて見てください。1989年の株価ピークまっただ中、私は証券会社のディーリングルーム勤務でした。あの38,915円87銭を付けて明けた1990年からは、それはそれは社内の雰囲気が悪くて悪くて。笑。証券業界から転職した私は、税理士業界未経験でしたので、いきなり年収が4割減になり、数年間かなり生活苦でした。1990年以降の株価下落と低迷がゆるやかだったら、もしかしたら証券業界に残っていたかもしれません。よって、先週末の最高値更新ニュースは感慨深いものでした。
それでは、次回もよろしくお願いします。
【松本直樹のプロフィール】
- 1960年
- 石川県金沢市生まれ
- 1984年
- 金沢大学法文学部経済学科を5年で卒業(ドイツ語で1年間落第する)
- 1984年
- 太平洋証券(今の三菱UFJモルガンスタンレー証券)にて、主に債券トレーダー、デリバティブ業務に従事
- 1992年
- 証券アナリスト2次試験合格(会費未納で、アナリスト協会は退会)
- 1992年
- 太平洋証券退職後、税理士事務所へ転職
- 1995年
- 宅建主任者試験合格
- 1996年
- 税理士試験会計2科目合格
- 1997年
- 税理士試験税法3科目合格(税理士試験終了)→ちなみに法人税、所得税、消費税です
- 1999年
- 松本直樹税理士事務所として独立開業→税理士事務所の同僚(松本清美)と結婚ダブル寿退職
- 2006年
- 株式会社ケーエムエスを設立
- 2014年
- 総合コンサルチーム「みんなで顧問」結成
- 2016年
- 合同会社「みんなで顧問」設立(代表社員就任)
- 2018年
- 経営革新等支援機関認定
- 2023年
- 「マンガでコミュニケーション みんなの相続」出版