今週の松竹梅第611号「申告書を窓口提出すると控えに押印されない!」
ビジネスに役立つ!税務最新情報【今週の松竹梅】
配信日:2025年3月17日
当事務所では、15日に依頼された申告書はすべて提出しました。総件数は133件で昨年の2割増し。大変な1か月でしたが皆様の協力のおかげで完了することができました。今回のメルマガは、申告書提出や納税の仕組みが、以前と様変わりになったことをお伝えします。
【今週の松】 「窓口提出で税務署印がもらえない?」
今シーズンでもっとも驚いたことが、「窓口提出すると税務署印がもらえない」です。当事務所では、ここ数年E-taxによる電子データでの提出が100%です。しかし、贈与税で大量の不動産贈与があり入力処理が煩雑だったことから手書きが早いと判断して、数年ぶりに窓口提出したところ、今年1月から税務署収受印の押印を廃止したとのことです。非常に驚きましたが、国税庁の狙いは、E-taxのさらなる推進、窓口業務の削減とのことです。とすると、控え申告書が本物と証明できるのか?という問題がありますね。国税庁は金融機関には、顧客が控え申告書に押印がないことを周知徹底するとしています。
【今週の竹】 「還付申告と納付申告の相殺」
インボイス導入の影響で、所得税は還付申告、消費税は納付申告の方が増えました。税務署は自然には相殺処理をしません。この場合、「充当申出書」なる文書を申告書提出の際に提出すると、 税務署は相殺処理をします。2023年から、E-taxで充当申出書を添付できるようにもなりました。
【今週の梅】 「引っ越しても振替納税を継続」
このタイトルの意味わかりますか?通常ですと、申告期限が納付期限です。つまり納付書を持参して銀行窓口で納付する方法です。振替納税は、あらかじめ振替用紙を提出しておけば、自動的に銀行引き落としになる仕組みです。所得税は4月23日、個人消費税は4月30日です。この仕組みには大きな欠点がありました。なんと、住所移転して、所轄税務署が変わると、再度振替手続きが必要だったのです。とすると、督促状が届いてようやく気が付くことになります。これは会計事務所業界では、大きなトラブル要因でした。2023年から、申告書に「振替納税継続希望」にチェックすると、引っ越しても引き落としがされることになりました。私もこのルール変更は助かります。
【松ちゃんの独り言】 「税務行政DX時代今昔」
確定申告シーズンの30年前の基本パターンは、1年に1回はお客様と顔合わせして、書類の説明を聞きながら着手。申告書ができたら、再度お会いして説明して認印をいただき、税務署に提出して、控え申告書を郵送する流れでした。今は、新規案件については、メールやlLINEで申告データを預かり、申告書もデータで送るパターンが増えてきました。一度もお会いしていない方も多いです。30年前は、不動産の登記情報も法務局窓口に取りに行きましたが今はネット検索です。現金出納帳も銀行口座やクレジットカード明細もCSVデータで預かれば高速処理できます。おかげで大量の件数を受けられるようになりましたが、昔の確定申告シーズンも懐かしいと思うことがあります。
それでは、次回もよろしくお願いします!

【松本直樹のプロフィール】
- 1960年
- 石川県金沢市生まれ
- 1984年
- 金沢大学法文学部経済学科を5年で卒業(ドイツ語で1年間落第する)
- 1984年
- 太平洋証券(今の三菱UFJモルガンスタンレー証券)にて、主に債券トレーダー、デリバティブ業務に従事
- 1992年
- 証券アナリスト2次試験合格(会費未納で、アナリスト協会は退会)
- 1992年
- 太平洋証券退職後、税理士事務所へ転職
- 1995年
- 宅建主任者試験合格
- 1996年
- 税理士試験会計2科目合格
- 1997年
- 税理士試験税法3科目合格(税理士試験終了)→ちなみに法人税、所得税、消費税です
- 1999年
- 松本直樹税理士事務所として独立開業→税理士事務所の同僚(松本清美)と結婚ダブル寿退職
- 2006年
- 株式会社ケーエムエスを設立
- 2014年
- 総合コンサルチーム「みんなで顧問」結成
- 2016年
- 合同会社「みんなで顧問」設立(代表社員就任)
- 2018年
- 経営革新等支援機関認定
- 2023年
- 「マンガでコミュニケーション みんなの相続」出版