今週の松竹梅第628号「税務調査で言ってはいけないこと」
ビジネスに役立つ!税務最新情報【今週の松竹梅】

配信日:2025年7月22日
こんにちは。 松本事務所メルマガ「今週の松竹梅」第628号を配信します。 1ヶ月にわたり法人税務調査について、おもに税務署側や税務調査官の事情について取り上げてきました。 調査官は「敵」ではありませんが、相手の事情を知っていれば、余計な不安もなくなりますし、対応もしやすくなります。 今回は、一歩進んで、調査現場で「言ってはいけない発言」を取り上げました。 なぜ言ってはいけないのか、を含めて理解してください。
【今週の松】 【今週の松】「言いにくいことを無理矢理説明する」
経営者は一般的に必要以上に話します(笑)。
しかも、「わかりません」とか「経費にならないと思いましたが経費にしました」とは絶対に言いません。
とすると、虚偽の説明をする可能性があります。
虚偽の説明は少額でも重加算税の対象になるため、絶対言ってはいけません。
正しい対応はこうです。
「今わからないのでしっかり確認して回答します」
「すぐ思い出せないけど、松本さんどうしてこの処理になったんだっけ?」
【今週の竹】 【今週の竹】「今まで指摘されていない」
一般の法人税務調査では、すべての項目は調査仕切れてません。 調査官も前の調査記録で、見てない部分をカバーするタイプもいます。 例えば、1回目の調査では売上・仕入のみ、2回目では役員一族が使った経費、3回目では一般経費を重点的に見るなど。 そこで、出てくるのが「今まで指摘されていない」とのフレーズですが、まったく反論になりません。 類似フレーズで「他社でも同じことやってるでしょ」もアウトです。
【今週の梅】 【今週の梅】「調査官は雑談をしない」
税務調査の初日の午前中は要注意です。 調査官は社長との挨拶後、会社の業務の流れを確認してきます。 このタイミングで社長に家族のことや飲食、ゴルフ、車などの話題になることがあります。 もちろん雑談ではありません。社長が飲食費やゴルフ代、社用車をプライベートに使っているかを確認しています。 あくまでも会社業務として経費算入したことを忘れないで対応してください。 なお、飲食費やゴルフについては、たまに同行者を聞いてくることもあります。 回数が多い社長は答えられるようにしておいた方が良いです。
【松ちゃんの独り言】 【松ちゃんの独り言】「参議院選挙」
20日は参議院選挙投票日でした。既成政党が敗れ新興勢力が躍進していました。 私は報道とは違うことを考えていました。 「政党が多すぎる!」 私は多党化は日本の致命的な欠陥だと考えています。 おそらくは永久に解消されないと諦めてますが。 想像してください。皆さんの取引先の会社が人気投票で代表者を替えてたら? 面白いですけど、そんな会社と取り引きしたくないですよね。 それでは、次回もよろしくお願いします!

【松本直樹のプロフィール】
- 1960年
- 石川県金沢市生まれ
- 1984年
- 金沢大学法文学部経済学科を5年で卒業(ドイツ語で1年間落第する)
- 1984年
- 太平洋証券(今の三菱UFJモルガンスタンレー証券)にて、主に債券トレーダー、デリバティブ業務に従事
- 1992年
- 証券アナリスト2次試験合格(会費未納で、アナリスト協会は退会)
- 1992年
- 太平洋証券退職後、税理士事務所へ転職
- 1995年
- 宅建主任者試験合格
- 1996年
- 税理士試験会計2科目合格
- 1997年
- 税理士試験税法3科目合格(税理士試験終了)→ちなみに法人税、所得税、消費税です
- 1999年
- 松本直樹税理士事務所として独立開業→税理士事務所の同僚(松本清美)と結婚ダブル寿退職
- 2006年
- 株式会社ケーエムエスを設立
- 2014年
- 総合コンサルチーム「みんなで顧問」結成
- 2016年
- 合同会社「みんなで顧問」設立(代表社員就任)
- 2018年
- 経営革新等支援機関認定
- 2023年
- 「マンガでコミュニケーション みんなの相続」出版