今週の松竹梅第631号「知ってるつもり?NISA入門編」

ビジネスに役立つ!税務最新情報【今週の松竹梅】

今週の松竹梅第631号「知ってるつもり?NISA入門編」

配信日:2025年8月18日

こんにちは。 松本事務所メルマガ「今週の松竹梅」第631号を配信します。 8月は例年株式市場が停滞する時期なのですが、2025年は日米ともに新高値更新中です。 このタイミングで、改めて皆様にNISAを理解していただきます! なんとなくわかったつもりで、しっかり理解できている方は少ない気がします。

【今週の松】 【今週の松】「1人1口座でまず手続きから」

NISAは、まず口座設定からスタートです。積立長期運用の含み益パワーを理解できてないと、いきなりここで面倒だ!と投げ出す方が続出です。
ちなみに、私は楽天証券で2018年に設定しました。
新NISAと呼ばれる現制度は、2024年からですが、自動的に引き継がれています。
2024年からスタートした現制度は、驚くほど有利なのですが、使う方と使わない方の差が、あまりにも大きいので使わない方の老後が心配です。

【今週の竹】 【今週の竹】「年間投資枠は360万円まで非課税!」

NISAの年間投資枠は2種類あり、成長投資枠が年間240万円、積立投資枠が年間120万円、合計360万円の非課税枠があります。 一方、1人当たりの生涯上限があり、成長投資枠が1200万円、積立投資枠が600万円、合計1800万円の非課税枠があります。 私は、成長投資枠はスポットで米株や米株投信などを買い、積立投資枠は、毎月10万円クレカ引き落としで米株投信(eMAXISのS&P500)を 買っています。

【今週の梅】 【今週の梅】「どこまで何が非課税なのか?」

ここで非課税と言っても、どこまで、何が、非課税なのか確認しましょう。 「どこまで」ですが、非課税期限は無期限ですので、株や投信を30年間保有したとして、例えば、100万円が1000万円になっていたとしても、利益の900万円は非課税です。 「何が」ですが、株の売却益、配当、投信の分配金などすべて非課税です。 さらには、生涯枠1800万円は、「元金」なので、売却時に5000万円だったとしても、売却益はすべて非課税です。 また、生涯枠1800万円の範囲内で「益出し再投資」も可能です。 例えば、20年間100万円で購入した株を500万円で売却した場合、500万円をそのまま非課税で受け取り、非課税枠が100万円空いたので再投資することが可能です。

【松ちゃんの独り言】 【松ちゃんの独り言】「成長投資枠と積立投資枠の違い」

積立投資枠は、対象が日本で認可されている投資信託などが対象です。 成長投資枠は、日本株、外国株の他、海外市場のETFなども対象です。 具体的には、注文時にどの枠か選択が表示されるので、手続きは面倒ではありません。 結論ですが、長期運用なら積立投資枠で毎月定額投資、スポット購入や株式投資なら成長投資枠になります。 次回は、「有利そうだけど面倒だから後回し」にならないための動機付けとして、積立投資の複利パワーについて確認しましょう。 それでは、次回もよろしくお願いします!

松本直樹

【松本直樹のプロフィール】

1960年
石川県金沢市生まれ
1984年
金沢大学法文学部経済学科を5年で卒業(ドイツ語で1年間落第する)
1984年
太平洋証券(今の三菱UFJモルガンスタンレー証券)にて、主に債券トレーダー、デリバティブ業務に従事
1992年
証券アナリスト2次試験合格(会費未納で、アナリスト協会は退会)
1992年
太平洋証券退職後、税理士事務所へ転職
1995年
宅建主任者試験合格
1996年
税理士試験会計2科目合格
1997年
税理士試験税法3科目合格(税理士試験終了)→ちなみに法人税、所得税、消費税です
1999年
松本直樹税理士事務所として独立開業→税理士事務所の同僚(松本清美)と結婚ダブル寿退職
2006年
株式会社ケーエムエスを設立
2014年
総合コンサルチーム「みんなで顧問」結成
2016年
合同会社「みんなで顧問」設立(代表社員就任)
2018年
経営革新等支援機関認定
2023年
「マンガでコミュニケーション みんなの相続」出版