今週の松竹梅第632号「知ってるつもり?NISA入門編②」

ビジネスに役立つ!税務最新情報【今週の松竹梅】

今週の松竹梅第632号「知ってるつもり?NISA入門編②」

配信日:2025年8月25日

こんにちは。 松本事務所メルマガ「今週の松竹梅」第632号を配信します。 前回の予告通り、今回は複利運用パワーの試算をしてみました。 前提は毎月定額、例えば5万円を積立運用するとします。 運用の世界では、米ドルなら年5%は平均的な利回りで、株式型の運用なら8~10%がよくある実績です。運用に関心のない人は、驚くとともに不安になるほどの利回りですが、運用に少々慣れている人なら5%~10%は「普通」です。

【今週の松】 【今週の松】「年5%運用を40年続けると」

毎月5万円を40年間積み立てて、積立定期で運用するとどうなるでしょうか。
元金は2400万円ですね。最近かなり金利が上がってきた定期預金ですが、平均1%として試算すると、40年後には2949万円です。
年5%運用ならどうでしょうか。
結果は7630万円になりました。運用益が非課税なら丸々手取りです。
あまりにも増えているので、私は何度も計算式を見直しました。
年10%運用ならどうでしょうか。
結果は3億1889万円(笑)。もはや詐欺?と怪しむ増え方です。
途中解約や売却しない小口でも投資し続けると、誰でもお金持ちになれます。
アメリカで話題になった「ローランドじいさん」は、ガソリンスタンドの店員でしたが質素な生活で株を買い続けて10億円の資産家になったそうです。

【今週の竹】 【今週の竹】「5%~10%運用はあり得るのか?」

ここまでで大きな疑問を持つ人が多いのではないでしょうか? 5%~10%運用があり得るのか?株を売ったり買ったりの相場にはまったく興味がない!人がほとんどでしょう。 積立運用の世界では相場判断は必要ありません。 海外、具体的には米ドル運用なら、5%~10%は大いにあり得ます。 ただし、為替を固定しない、つまり為替リスクを容認することが前提です。 国債や社債なら、まさに元金保証の固定利回りで4%~5%です。 米国株の投資信託(S&P500型など)なら10%は期待できます。 私がこのメルマガで何度か紹介したeMAXISシリーズS&P500は、2018年7月発売ですが、発売以来7年間の平均年利回りは19.2%でした。

【今週の梅】 【今週の梅】「為替リスクを嫌う世代」

日本の高齢者世代は一般に不動産運用を好み、金融商品は預金を好みます。 私は証券会社出身ですが、入社したころはバブル期で国内金利が高く、銀行定期でも6~7%でした。と同時にその頃の海外金融商品は円高による為替損失で散々な運用成績でした。 具体的には1995年の1ドル80円まで、米ドル建ての金融商品は苦戦してました。 よって高齢者世代の資産家は、利回りが確実な投資不動産を好み、金融商品は預金か国内株売買が一般的になりました。 かってのような超円高が想定しにくいとすると、米ドル中心の海外運用は避けて通れないと考えてます。

【松ちゃんの独り言】 【松ちゃんの独り言】「減らす相続から増やす相続へ」

私が税理士業を始めた頃は、資産家の相続と言うと、相続税をいかに減らすか?でした。 「借金増やすと税金減るんでしょ?」 「3代続くと全部税金で持ってかれるんでしょ?」 「お金減らした方が良いんだよね?」 などと質問されたものです。 複利運用パワーを知った皆さんは、時間が強力な味方だと理解していただけたと思います。 相続でどんどん資産を増やしてください。

松本直樹

【松本直樹のプロフィール】

1960年
石川県金沢市生まれ
1984年
金沢大学法文学部経済学科を5年で卒業(ドイツ語で1年間落第する)
1984年
太平洋証券(今の三菱UFJモルガンスタンレー証券)にて、主に債券トレーダー、デリバティブ業務に従事
1992年
証券アナリスト2次試験合格(会費未納で、アナリスト協会は退会)
1992年
太平洋証券退職後、税理士事務所へ転職
1995年
宅建主任者試験合格
1996年
税理士試験会計2科目合格
1997年
税理士試験税法3科目合格(税理士試験終了)→ちなみに法人税、所得税、消費税です
1999年
松本直樹税理士事務所として独立開業→税理士事務所の同僚(松本清美)と結婚ダブル寿退職
2006年
株式会社ケーエムエスを設立
2014年
総合コンサルチーム「みんなで顧問」結成
2016年
合同会社「みんなで顧問」設立(代表社員就任)
2018年
経営革新等支援機関認定
2023年
「マンガでコミュニケーション みんなの相続」出版