今週の松竹梅第637号「日本人だからこそ実現可能な良いとこ取りとは?」

ビジネスに役立つ!税務最新情報【今週の松竹梅】

今週の松竹梅第637号「日本人だからこそ実現可能な良いとこ取りとは?」

配信日:2025年9月29日

こんにちは。 松本事務所メルマガ「今週の松竹梅」第637号を配信します。 このところメルマガで投資運用について書くことが増えました。 日本では、年代により意識は違うと思いますが、高齢者は、「増やすこと」よりも「安心・安全」ではないでしょうか。 しかし、物価上昇率が高くなれば、相対的に預金は目減りします。 今回は、日米を比較しながら事業環境と投資環境の違いを検証しました。

【今週の松】 【今週の松】「日本の物価上昇率が3.6%に!」

なんとなく物価が上がったな、と感じることが増えてきました。
実際に、日本の消費者物価統計によると、2025年4月統計で、前年同月比3.6%の上昇でした。これは大変な事態です。
なぜなら、いわゆるG7諸国は1~2%台でなんと、日本がトップの物価上昇率です。
消費者物価上昇率が、アメリカを上回る日が来るとは思いませんでした。

【今週の竹】 【今週の竹】「物価上昇率と預金金利の関係」

三菱UFJ銀行の普通預金金利は、現在0.2%です。 定期預金は0.25%、10年定期でも0.5%と、かなり低く物足りない水準ですね。 これでは、銀行預金者の資産は、物価上昇に伴い年々目減りすることになります。 これを「安心料」と考えてはいけません。 アメリカは、消費者物価上昇率は2.9%、銀行金利は4〜5%なのです。 広告を見ると、キャンペーン金利として8~9%も出てますね。 つまり、日米の物価上昇率と預金金利の関係は正反対です。

【今週の梅】 【今週の梅】「事業主の立場で考えると日本は良い国か?」

立場を変えて考えてみましょう。 いまだに1~2%で資金借入可能な日本は事業主にとってはアメリカより良い国といえます。 住宅ローンもそうですね。アメリカの住宅ローン金利は6%台です(驚)。 例えば、5000万円の30年の住宅ローンで考えてみましょう。 元利均等で1.5%だと、毎月の返済は172,560円で返済総額は6212万円です。 6.5%だと、毎月の返済は316,032円で返済総額は1億1377万円です(泣)。 アメリカ人はこの環境で住宅を購入しています。

【松ちゃんの独り言】 【松ちゃんの独り言】「日本人だからこそ可能な良いとこ取り」どうでしょうか?

日本人として日本にいると気がつきませんが、日本は、起業でこんなに借りやすく、住宅ローンも組みやすい国なのです。 事業や住宅購入は日本の金利で、資産形成は米ドル建てで行うことが、日本人として最強の良いとこ取りです。 それでは、次回もよろしくお願いします!

松本直樹

【松本直樹のプロフィール】

1960年
石川県金沢市生まれ
1984年
金沢大学法文学部経済学科を5年で卒業(ドイツ語で1年間落第する)
1984年
太平洋証券(今の三菱UFJモルガンスタンレー証券)にて、主に債券トレーダー、デリバティブ業務に従事
1992年
証券アナリスト2次試験合格(会費未納で、アナリスト協会は退会)
1992年
太平洋証券退職後、税理士事務所へ転職
1995年
宅建主任者試験合格
1996年
税理士試験会計2科目合格
1997年
税理士試験税法3科目合格(税理士試験終了)→ちなみに法人税、所得税、消費税です
1999年
松本直樹税理士事務所として独立開業→税理士事務所の同僚(松本清美)と結婚ダブル寿退職
2006年
株式会社ケーエムエスを設立
2014年
総合コンサルチーム「みんなで顧問」結成
2016年
合同会社「みんなで顧問」設立(代表社員就任)
2018年
経営革新等支援機関認定
2023年
「マンガでコミュニケーション みんなの相続」出版