今週の松竹梅第647号「資産税の税制改正の流れを読み解く」

ビジネスに役立つ!税務最新情報【今週の松竹梅】

今週の松竹梅第647号「資産税の税制改正の流れを読み解く」

配信日:2025年12月8日

こんにちは。 松本事務所メルマガ「今週の松竹梅」第647号を配信します。 税制改正案の発表が近くなりましたが、今年はすでに「ほぼ決定」として重要な改正項目の詳細が多く報道されています。 当然、増税もあれば減税もあるのですが、資産税分野では明確な方針が見受けられます。 それは、不動産や株価評価を使った極端な相続税節税は認めない、と同時に、長期的な投資運用をサポートする流れです。 つまり、資産家の発想を、節税よりも、資産を増やすことを促す政策です。

【今週の松】 【今週の松】「NISAつみたて投資枠が0歳から利用できる!」

現在は18歳以上と制限されているNISA口座ですが、「つみたて投資枠」(年間120万円、上限600万円)について、なんと、0歳からでも利用可能にする方針です。
もちろん、実際は親か祖父母が代理人となって、贈与資金で積み立てることになります。
外国に比べると日本は投資運用教育が非常に遅れていると言われます。
このNISAつみたて投資枠の解禁が、良いきっかけになると期待しています。

【今週の竹】 【今週の竹】「仮想通貨の売買益が20%分離課税に!」

仮想通貨の売買益課税は、他の金融商品と大きく違い、最高税率55%の総合課税です。 そのため、売却したくても売却を見送る投資家が多いとされてました。 株や投資信託と同じように、一律20%分離課税になれば、長年保有し続けてきた投資家も換金しやすくなりますね。 法人保有の仮想通貨については、現在期末時価で評価損益を計上することになってます。これについても、取得原価方式に変更してくれれば、法人保有しやすくなるので、改正を期待しています。

【今週の梅】 【今週の梅】「相続直前に購入した投資用不動産節税にブレーキ?」

上記2項目は、金融商品について投資運用を促すサポート政策と言えます。 ところが、年々厳しくなる一方の不動産を使った相続税対策については、さらに厳しい節税防止案が検討されているようです。 具体的には、相続発生5年以内に購入した投資用不動産評価については、購入金額の2割減程度まで引き上げる見込みです。

【松ちゃんの独り言】 【松ちゃんの独り言】「投資不動産を使った節税は防止できるのか?」

投資不動産評価を使った相続税節税については、近年「次々と」防止策の税制改正がなされ、税務訴訟でも過度の節税については、否認されてきました。 それでは、不動産を使った対策は無駄なのか?と考えると、そうでもありません。 節税防止策や否認案件の内容を確認すると、概ね不動産の購入が相続発生直前なのです。 皆さん、想像してください。90代で亡くなる方が、亡くなる直前に「自分の意思で」数億円の銀行借入をして不動産投資しますか? こうした税制改正や税務訴訟案件の内容を読むと、相続税対策を直前になってから、慌ててやっているのかがよくわかります。 投資運用も含めて、長期的に対策を立案実行していれば、何の問題もありません。 それでは、次回もよろしくお願いします!

松本直樹

【松本直樹のプロフィール】

1960年
石川県金沢市生まれ
1984年
金沢大学法文学部経済学科を5年で卒業(ドイツ語で1年間落第する)
1984年
太平洋証券(今の三菱UFJモルガンスタンレー証券)にて、主に債券トレーダー、デリバティブ業務に従事
1992年
証券アナリスト2次試験合格(会費未納で、アナリスト協会は退会)
1992年
太平洋証券退職後、税理士事務所へ転職
1995年
宅建主任者試験合格
1996年
税理士試験会計2科目合格
1997年
税理士試験税法3科目合格(税理士試験終了)→ちなみに法人税、所得税、消費税です
1999年
松本直樹税理士事務所として独立開業→税理士事務所の同僚(松本清美)と結婚ダブル寿退職
2006年
株式会社ケーエムエスを設立
2014年
総合コンサルチーム「みんなで顧問」結成
2016年
合同会社「みんなで顧問」設立(代表社員就任)
2018年
経営革新等支援機関認定
2023年
「マンガでコミュニケーション みんなの相続」出版