家族の未来は、一枚の手紙から――“想い”を形にする自筆証書遺言(2)

相続対策と遺言書作成

家族の未来は、一枚の手紙から――“想い”を形にする自筆証書遺言(2)

「念のため」の一文が動かした家族の時間──自筆証書遺言がもたらす安心の相続

一文の遺言がもたらした、安心と家族の対話。形式より“気持ち”を優先した自筆証書遺言が、静かに家族の未来を支えるエピソードを紹介します。

「うちは仲が良いから揉めない」「まだ元気だから遺言なんて早い」──そんなふうに思っていても、相続の“その時”は突然やってきます。今回ご紹介するのは、自筆証書遺言によって家族の不安が解消され、スムーズで安心感のある相続が実現した二つのエピソードです。 ひとつは、「遺言がなくても問題ないだろう」と考えていた父に、長男の強い願いで書かれた“たった一文”の遺言が、相続の話し合いを円滑にし、家族の信頼を支えたケース。もうひとつは、仲の良い4兄弟に遺された母の自筆の手紙が、誰も動き出せなかった相続手続きを前に進めたケース。 どちらも“争族防止”のためではなく、“話しやすさ”を生むための遺言でした。 形式にとらわれず、気持ちに寄り添って形にする自筆証書遺言は、想像以上にご家族の未来を支えてくれます。

  • 担当メンバー:小松勇太(司法書士)
小松勇太(司法書士)
【みんなで顧問】父が兄弟間トラブル回避のため遺言を書く決意。長男が父の想いを受け取り保管を申し出る。
【みんなで顧問】父の死後、長男が遺言を開示し、スムーズな遺産分割協議が成立。事前の準備が功を奏する。
【みんなで顧問】母・稲子が「仲の良い兄弟でも話が進まない」と判断し、自筆証書遺言による平等相続を希望。