今週の松竹梅第606号「グローバル経営者フォーラムに参加してきました!」
ビジネスに役立つ!税務最新情報【今週の松竹梅】

配信日:2025年2月10日
先週末は博多にて「第14回グローバル経営者フォーラム」に参加しました。第2回以来13年連続参加になります。2日にわたり、8名の講師による力強い講演で、八方塞がりに見える日本が、まさに今チャンスの機会に恵まれているとの内容が多かった印象です。しかし、条件として、企業の代表者の積極的な意識改革が必須とのことでした。
【今週の松】 「トランプ時代は平和になる?」
トランプ大統領は、日米ともメディアからは忌み嫌われており、「トンデモ大統領」との扱いですね。フォーラムスタートは、「公益資本主義」論で著名な原丈人氏でした。原氏はトランプ時代は「軍事的には平和に向かう」ため、中長期的な取り組みが可能になると言います。トランプ大統領は、多くのトラブルを発生させているように見えるが、あくまでも経済的優位が目的であり、メディアの姿勢は偏向しているとのことです。
【今週の竹】 「日本はこれから高度成長のチャンス?」
1日目に登壇した三橋貴明氏の講演は、豊富で精緻なデータを駆使して、説得力のある力強い内容でした。日本の高度成長期の要因は、労働力の不足、かつ需要の増加に供給力が追いつかない環境で、生産性の向上、つまり投資しか選択肢がないからこそ、あの長期間の高度成長を実現できたと三橋氏は言います。そして、まさに今の日本は、人口減少と高齢化で労働力が不足しており、インバウンド需要に供給力が追いついていない、まさに高度成長期に似た環境にある、よってやるべきことは、生産性向上のための投資であり、日本全体で実行すれば再び高度成長も可能であるとのことです。
【今週の梅】 「大介護時代での企業の使命」
2日目に登壇したOliveCare社の伊藤真人代表の講演内容を紹介します。人口統計から高齢者シェアが次第に増えるところまでは、これまで何度も言われてきました。しかし、伊藤氏は在宅介護者の存在、つまりビジネスケアラーの存在を軽視していると強く主張します。人口減に伴う生産者人口の急減に対応するには、在宅介護者を「望まない退職」に追い込んではいけない、彼らを守ることが、企業が生き残る選択になり得るとのことです。在宅介護者である社員の9割は会社に相談しないそうです。この現実を変えるのは、代表者の意識変革しかありません。
【松ちゃんの独り言】 「闇と闇と光」
恵島良太郎氏の「闇と闇と光」を読みました。この本は恵島氏のほぼ実体験によるM&A小説です。恵島氏は自身が創業した会社を、一見好条件を提示してきたファンドと譲渡契約します。
しかし、その契約はいくつもの罠がしかけられており、窮地に陥ります。いったんは絶望的状況になりますが、信頼できる専門家チームを結成して逆転を果たすまでを、池井戸潤タッチで描きます。楽しみながらM&Aが学べるため、経営者はぜひ読むべき1冊です。
それでは、次回もよろしくお願いします!

【松本直樹のプロフィール】
- 1960年
- 石川県金沢市生まれ
- 1984年
- 金沢大学法文学部経済学科を5年で卒業(ドイツ語で1年間落第する)
- 1984年
- 太平洋証券(今の三菱UFJモルガンスタンレー証券)にて、主に債券トレーダー、デリバティブ業務に従事
- 1992年
- 証券アナリスト2次試験合格(会費未納で、アナリスト協会は退会)
- 1992年
- 太平洋証券退職後、税理士事務所へ転職
- 1995年
- 宅建主任者試験合格
- 1996年
- 税理士試験会計2科目合格
- 1997年
- 税理士試験税法3科目合格(税理士試験終了)→ちなみに法人税、所得税、消費税です
- 1999年
- 松本直樹税理士事務所として独立開業→税理士事務所の同僚(松本清美)と結婚ダブル寿退職
- 2006年
- 株式会社ケーエムエスを設立
- 2014年
- 総合コンサルチーム「みんなで顧問」結成
- 2016年
- 合同会社「みんなで顧問」設立(代表社員就任)
- 2018年
- 経営革新等支援機関認定
- 2023年
- 「マンガでコミュニケーション みんなの相続」出版